実務編・失踪しやがったら。

ある朝、こんな電話が受入企業から　かかってきます。

「○○が朝から出てこないんだけど何か聞いてます？」

「いやー、何も聞いてませんが、病気か何かですかねー。」
　長年やってくるとこの辺りでウスウス気づきだします。ヤラレタカモしれん・・・・

「とりあえず、寮に通訳つれていきますね。」

と言う具合に失踪が発覚します。

ココで確認することは、研修生に原因のある失踪か、企業側に問題のある失踪かです。
一番避けたいのは責任のなすりつけあいです。
ただし、企業側、研修生側に責任があったとしてもそれを解決若しくは問題の発見が出来なかった組合が悪いと言う風にしか入管は言わないでしょうけれど。

では、起きてしまったことは仕方が無いですから、どの様に対処するかと言うことですが、まず警察へ連絡といきたい所ですが、本人たちも、もしかしたら遊びほうけて帰ってきていないだけかもしれません。万が一帰ってきたら面倒なので周辺、または立ち寄り先を捜索します。

つまり、失踪が発生したその日または最大で3日間くらい後に届出をしてください。あまり、長く放置するとそれはそれで問題です。

次に管轄入管へ報告「この報告をした時点で見つかって反省していても在留を認めてくれなくなる可能性が大きくなります。」気をつけて対応を行ってください。

以上が大まかな手続きです。

ただ警察に通報しても犯罪者ではありませんし、こんな小さな事案をわざわざ警察は相手にしません。
つまり、研修生は逃げたら逃げっぱなしです。様々不法滞在者には罰則自体はありますが、ほとんどが拘留して取調べを行うわけではなくそのまま帰国させているというふうにうわさを聞きますし、実際研修生はそのような噂を知っています。
だから、警察に通報しても何もしてくれませんし。どうしようも無いことを肝に銘じておいてください。

更に、入管に言わせて見れば入国時の審査のときに犯罪履歴があろうとも偽造パスポートで入れば分らなくなる等、もし不良外国人を入国させた場合どのように対処するのかが全然厳しくないなど、そのザルのスキマから抜け出した研修生・実習生が犯罪を犯し、今もノウノウと日本に在留しているのが現状です。

以上が対応です。

コレに付随して、失踪後の捜索や入管への報告を行っていきます。
失踪した後何もしないと言うのは入管に対して印象が悪すぎます。「何かしらしてますよー。」というのは、報告書なり何か方法を考えたほうがいいでしょうね。

あと捜索費用などは、受入企業が持つと言うのがこの業界の常識みたいなところがあります。
中にはそのような物を請求しないところもあるようですが、そこは契約前に確認しておいてください。
まず、値段で選んだ協同組合は間違いなく請求してくるでしょうね。経費出ませんモン。

つまり、安いから選んだと言う場合、集合研修費など初期投資も無駄になりますし、その後の捜査費用も請求されたら、泣きっ面にはちと言うことです。納得できなくてもコレは受入を決めたときから発生する予見のある費用です。泣いてください

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